茅葺
草房

設計者コメント
この仕事の受賞
2024第8回木質建築空間デザインコンテスト(大阪ガスケミカル(株)主催)一般建築部門賞
2023令和5年度 日本建築家協会中国建築大賞 特別賞
2023令和5年度 しまね建築・住宅コンクール 優秀賞
竣工写真 — 22点






















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茅葺

この仕事の受賞
2024第8回木質建築空間デザインコンテスト(大阪ガスケミカル(株)主催)一般建築部門賞
2023令和5年度 日本建築家協会中国建築大賞 特別賞
2023令和5年度 しまね建築・住宅コンクール 優秀賞
竣工写真 — 22点






















民泊やシェアオフィスとして活用の幅を広げるアトリエである。小さな建築であれば、身近な有機素材で持続可能な建築が作れるのではないかと考えた。
西に眺望の開けた高台にあり、土間と畳の小間は共に西へ開く。圧迫感の無いように小間は天井を高くし、また空間に奥行きが生じるように45度角度を振って張り出すことで干渉する草屋根との雨仕舞を解決し、視界の広がりを確保している。
茅は河川敷や湖畔で2018年から刈り貯めた400束のオギ、ヨシ、ススキ。垂木などに用いた竹は近くの山で伐採した真竹。外壁の土壁は水簸した根伐土に砂と麻を加えて調合したもの。草屋根には根伐土(赤土)にパーライトを30%混入して高麗芝張りとした。茅と草屋根には適度な保温と蒸散が期待できる。有機素材は全て状態が異なるので、それぞれ職人の手加減で調合や調整を行った。
2017年に行った民家調査で出雲市内に三十数件の茅葺民家が健在であることを確認した。この時に茅葺職人の不在を嘆く声に触れたのが茅葺保全活動の契機となり、茅葺の勉強会や視察、茅刈りワークショップなどを始めた。草屋根との取り合いとなる東側2面を垂直茅壁、西側2面の急勾配屋根を作り茅による日本の伝統工法で施工している。急勾配とすることで茅の水切れを早くし耐久性の向上を期待している。土間北面の茅壁はDIYで施工したもので、試行錯誤から自分なりのやり方を見つけることが出来た。
午後の陽射しを受ける南窓は、水盤に日射の照り返しが映る地窓とした。水盤に溜まる雨水はガラス下から室内へ流れ込み草花を活ける水盤ともなる。
幼い頃よりこの地の茅葺民家は築地松風景と共にあった。一度失った技術の復元は新しい技術よりも困難といわれるが、地域素材の循環を促し、若い茅葺職人達と共に挑戦できたことを嬉しく思う。